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サッカー日本代表とコミュニケーションについて

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2018年7月15日

ワールドカップも残す所、決勝のみとなった。日本は残念ながら負けてしまいましたが、世間の多数派は結果に満足しているように感じます。スポーツにおける結果というのは、誰が、どう見るかにより大きく左右されますが、僕自身も今回のワールドカップは一つの良い結果に終わったのではないかと感じています。今回は実際の結果の良し悪しは一度置いておくことにします。僕は、この結果をもたらしたであろう、一つの要因としての「監督交代」に非常に興味を持ったので、西野監督になってからもたらされた変化について考察しました。そこに、我々の日常や仕事で活かせる要素があると感じました。

戦術の根っこにあるもの

僕は競技スポーツ選手のコーチングなどもしていますが、戦術には主軸を置いていません。むしろ、「人」と「人と人との調和」に重心を置いています。それは、「選手自身のあり方」であり、僕という人物を客観的に捉えた上での「選手と自分のあり方」だったりします。僕はサッカーの戦術については未熟です。ポーランド戦での戦術はいかがなものか?という論争が巻き起こりましたが、観る立場や角度によって、本当に色々な意見があるなあと感心しました。僕自身は、良かったのではないか?くらいのものです。僕が興味を持ったのは、戦術自体ではなく、西野監督がその戦術に対して、翌日選手たちに謝罪をしたことです。西野監督はポーランド戦の翌日、戦術に対して選手たちに「あんな戦い方をさせてしまって申し訳なかった」と謝罪したそうです。僕はどうしてそういう対応をしたのか?興味を持ちました。そこに戦術の根っこにある、コミュニケーションの本質があるような気がしました。

戦術ってどのくらい大事?

僕は、戦術は大事だと思います。でも、コミュニケーションより先に戦術に焦点を当ててしまうのは間違いだと思っています。なぜなら戦術というのは「コミュニケーションの中にある一つのピース」だと思うからです。順序がバラバラになってしまうとうまくいかない知恵の輪みたいに、順番が大切で、順序が崩れると、どんな優れた戦術も「ここぞ」という時に成功しないのではないかと思うのです。なんというか、コミュニケーションというパズルがあって、戦術というピースがある。どれだけ「戦術というピースだけ」をきれいに並べても、いつまでたってもパズルは完成しません。

こんな表をつくってみました。

コミュニケーションには、「わたし」がいて、「あなた」がいて、「わたしたち」がいます。やっぱりこのうちのどれも欠けてはだめで、そのバランスがだいじ。あとそれぞれに段階がある。「想い」があって、「解釈」があって、それをどう向けていくか「進路調整」があります。二人三脚でいうと、想いというのが、「今自分(たち)はどこにいるか把握すること」解釈というのは、「歩幅を合わせること」進路調整というのは、「ゴールへ向けて進む角度を決めること」です。コミュニケーションの成功にはこれらのピースが全て必要なんだと思います。

サッカーから、日常や仕事に転換する

全てのピースが揃って初めて、コミュニケーションの成功がうまれると思います。「わたし」を極めれば、自己表現がうまれます。「あなた」を極めれば、異への気づきがうまれます。「わたしたち」を極めれば、相互理解がうまれます。わたしを極め、あなたを極め、わたしたちを極める。それがコミュニケーションを成功させるということなのではないかと思います。

戦術というのは「わたしたちはどこを目標としているか」ということを確認するための一つのピースにすぎないのではないかと思います。その裏にはもっと多くの揃えるべきピースがある。それをうまく揃えていくことが、チームとしてのコミュニケーションであり、成功への近道になるのではないかと思います。今回のワールドカップにおいて、監督と選手やスタッフの、コミュニケーションにおける「戦術以外の全てのピース」が完成した上で、あのきわどい「戦術というピース」が揃い、さらに勝利の女神を味方に付けたことで、決勝トーナメントでベルギー打破まであと一歩という結果までたどり着いたのではないかと感じました。

私は日々の仕事の中で、コミュニケーションの成功が、いかなるチームプロジェクトにおいても良い結果を出すために不可欠だと感じています。私は、パーソナルトレーニングのトレーナーとして、コーチングのコーチとして「自分と依頼主」のコミュニケーションを日々模索しています。それは、全ての局面に共通することだと思います。学校の先生と生徒、職場の上司と部下、男と女。日本は、謙遜という文化があり、自己主張することが苦手な人が多いです。しかし、今、その殻を破れるかどうかが、各個人に問われているのではないか?それが、この社会において「自己満足を高めていく最後のピース」なんじゃないか。今回のワールドカップを通じ、そんなことを感じました。

 

ナヴィーオ代表

山崎

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