2022年4月17日
【パンクスピリッツネバーダイ】
この写真には大きな矛盾があります。
子供にとって運動時にマスクをすることが、どれだけのリスクかご存知ですか?
人間の心臓や肺を要とする「呼吸をする力」は、身体のあらゆる器官の中で最も長期的に発育してゆきます。
つまり、呼吸は人間にとって最も根本的なライフラインであるのです。
子供にとっての「呼吸をする力」は3歳くらいから高まり始め、思春期あたりで急成長を迎え、
20歳前後に脳も体も一生モノの大きさへと成長してゆきます。
つまり「呼吸をする力」は「20年の一大プロジェクト」なのです。
それなのに我々大人は、未熟な子供のライフラインにさらなる負荷を課しているわけです。
それは、「お腹を空かせた赤ん坊を放置する事に似ている」といっても過言では無いくらい、
重大な事であると僕は認識しています。
僕は、指導者としてこの事にずっと懺悔の念があります。
それがどれだけリスキーな事か、理解しているからです。
でも、色々と試した結果、今も、仕方が無くそうしています。本当に、ごめんなさい。
その代わりにしている事があります。それは「よく観て、よく聴く」です。
彼らの顔色が少しでも悪ければ、僕はすぐにマスクを外させます。
彼らの声色が少しでも悪ければ、僕はすぐに練習を中断します。
そしてもう一つ、ただでさえハンディキャップを背負わされた子供に対し、イライラしない状態を整える事です。
イライラは、自らの未熟さであり、無知であり、そしてまた自らの伸び代です。
そしてそれを伝えようとしてくれる、魂からの便りです。
未熟である事、無知である事は決して悪しき事ではありません。
それを受け入れられない事に問題があるのです。
しかしながら、人間そんなに都合よくできていないのです。
誰だってどうしてもイライラしてしまう、そんな時もあります。
そんな時は、時間を確保し、呼吸を整え、姿勢を整え、自分自身とゆっくり向き合う必要がある。
我々一人一人が、そう捉えてゆくべきなのではないでしょうか。
マスクをつけさせた子供に対し、マスクを外した親が、理不尽な内容で怒鳴る。
そんな光景を、街で見たんです。その時に、僕の中のパンクスピリッツが目覚めてしまいました。
そして行き場の無い怒りが込み上げました。
怒りが憎悪へと変容し始めた時、
それを何とか言葉へと落とし込み少しでも前向きに転換できないかと、
つらつら書き留めた文章です。
ナヴィーオ代表 山崎
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