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「23歳、地球の裏側で見た“カオスのリズム”」

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2025年2月26日

「やる」と決めたら、やる。それが僕の強みだ。

「ブラジルへ行く!」そう決めた瞬間、僕の行動は一気に加速した。パスポートを取得し、航空券を手配し、気づけば地球の裏側へ飛び立っていた。30時間の長旅を経て、僕はサンパウロ国際空港に立っていた。驚くほどあっけなく、あれだけ迷っていた夢が現実になっていた。

しかし、今思えば完全に若気の至りである。事前に決めていたのは「ブラジルに行く」ということだけ。宿の予約もなし、頼れる知人もなし。スーツケースの中身はカポエイラの道着、フリーズドライの味噌汁セット、そしてポルトガル語辞典。文字通りのノープラン渡航だった。

空港に降り立った瞬間、僕を待ち受けていたのは 2つの大きな試練 だった。

試練その1:「ぼったくりタクシー」

出口に向かう僕を、突然20人ほどの男たちが取り囲む。まるで人気アイドルにでもなった気分だ。しかし彼らの目的はサインでも握手でもなく、「俺のタクシーがいかに素晴らしいか」という熱弁だった。

結局、その中の一人に連れられ街へ向かったのだが、目的地に着くなり請求されたのは法外な料金。ポルトガル語が分からない僕には交渉の余地などなく、泣く泣く支払う羽目になった。「これは高すぎる!」と抗議する語学力も、「そんな金はない!」と演技する度胸もなかったのだ。高い教訓代だったが、その瞬間、ようやく実感した。 「僕は今、ブラジルにいるのだ」と。

試練その2:「歯がボロボロのアミーゴ」

タクシーを降り、街の石畳を踏んだ瞬間だった。

「ヘイ、アミーゴ!」

どこからともなく現れた男が、僕に満面の笑みを向けていた。ブラジル人は基本的にフレンドリーだ。しかし、彼のフレンドリーさは 「悪い方のやつ」 だった。

彼は何かを吸いながら、「自分の商品の質がいかに素晴らしいか」を熱弁している。僕は何を売りつけられそうになっているのかを尋ねるまでもなく、全力でスーツケースを抱え直し、その場を離れた。

ようやくたどり着いた安宿のドアを閉めた瞬間、全身の力が抜けた。空港に降り立ってからの怒涛の展開に、心臓はまだバクバクしている。

こうして、 波乱のブラジル修行1日目 が幕を閉じた。

(次回へつづきます)

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