2025年12月23日
運動は“快”でいい。それで、家族もうまく回り出す。
運動って聞くと、
ママほど真面目に考えてしまう人はいません。
・ちゃんとやらなきゃ
・時間を取らなきゃ
・自分のことより、家族優先でしょ
そうやって、
運動はいつの間にか
「後回しにするもの」になっていきます。
でも、最初にこれだけ伝えたい。
運動は、家族に迷惑をかけないようにしてやるものでも、
我慢してやるものでもない。
ママが気持ちよくなるために、やっていい。
なぜ、ママほど運動を「ちゃんとやろう」としてしまうのか
① ママは日常で「失敗できない役割」を担っているから
子育て・家事・仕事。
ママの毎日は、失敗がそのまま誰かの不利益になる場面で埋まっている。
・ご飯を忘れたら、家族が困る
・体調管理を誤ると、家が回らない
・段取りをミスると、全体が崩れる
この環境に長くいると、
「適当にやる」=「無責任」
という回路が、無意識に刷り込まれる。
その結果、
本来は自分のための運動にまで、
仕事と同じ「ちゃんとさ」が持ち込まれる。
② 「自分の時間」を正当化するために、成果が必要になる
ママにとって運動は、
数少ない“自分のための時間”。
でもその時間を取ること自体に、
罪悪感がつきまとう。
だから無意識に、こう考える。
「せっかく時間をもらったんだから、
ちゃんと効果が出ることをしなきゃ」
・短いなら意味がない
・汗をかかないとダメ
・続かなきゃ価値がない
これは向上心ではなく、
自分の時間を許可するための条件。
③ 母親は「減点されやすい」構造にあるから
母親は、
・できて当たり前
・できていることは評価されにくい
・できないと指摘されやすい
という世界にいる。
だから、
何かをやるとき自然と
「減点されないやり方」=「ちゃんとやる」
を選ぶクセがつく。
運動ですら、
「雑にやってると思われたくない」
という感覚が入り込む。
④ 「体調が悪いママ」は許されにくいから
パパが疲れていても、
「仕事大変だよね」と言われる。
でもママが疲れていると、
「ちゃんと休んでる?」
「自己管理できてる?」
と言われやすい。
その空気を知っているから、
ママは体調管理=自己責任
というプレッシャーを背負う。
だから運動も、
「ちゃんとやってる」
「サボってない」
証明が欲しくなる。
⑤ 「ちゃんとやる」ことが、安心材料になるから
不確実な毎日の中で、
唯一コントロールできそうなのが「自分」。
だから、
・メニュー通り
・回数通り
・理想通り
にできると、少し安心する。
でも皮肉なことに、
その安心の取り方が、
一番からだを遠ざけてしまう。
ママのからだは、ずっと外向き。
抱っこ、家事、仕事、送迎。
一日のほとんどが、誰かのための動き。
だからこそ、
からだの感覚はどんどん外に向いていきます。
気づいたら、
・呼吸が浅い
・肩がずっと重い
・理由もなくイライラする
それは、気合い不足じゃない。
からだが、自分に戻る時間を失っているだけ。
だからこそ運動は「ちゃんとやらなくていい」
汗をかかなくてもいい。
30分取れなくてもいい。
続かなくても、自分を責めなくていい。
・洗濯物を干す前に、伸びをする
・子どもを待つ間に、肩を回す
・夜、布団の上で呼吸を整える
それで、十分すぎる。
気持ちよかったら、成功。
明日やらなくても、失敗じゃない。
「運動をちゃんとやらなくていい」理由
① 脳は「正直」すぎるから
からだは、
やった量よりも「どう感じたか」を覚えます。
10分のきつい運動より、
1分の「気持ちよかった」。
この短い快は、
脳にとって「またやりたい記憶」になります。
逆に、
・義務感
・我慢
・罪悪感
が混ざった運動は、
脳が「危険信号」と判断します。
続かないのは意志の弱さじゃない。
脳の設計通り、拒否されていくだけ。
② ママの生活は「再現性」がないから
一般的なトレーニングは、
同じ時間、同じ環境でやる前提で作られています。
でもママの一日は、
・急に呼ばれる
・予定がズレる
・自分の時間が消える
これが普通。
そんな生活に
「ちゃんとした運動」を当てはめようとすれば、
必ず失敗します。
失敗体験が増えると、
運動そのものが嫌いになる。
だから、再現できない方法は、やらなくていい。
③ ちゃんとやるほど、逆に感覚が遠ざかる
「正しく」
「決められた回数」
「理想のフォーム」
それに集中しすぎると、
からだの声が聞こえなくなります。
・息は苦しくない?
・力、入りすぎてない?
・今日は本当にこれが必要?
ママに必要なのは、
正解をなぞる運動じゃない。
自分の状態に気づける運動。
④ 「できなかった日」がダメージになるから
ちゃんとやろうとすると、
・今日はできなかった
・また続かなかった
・私ってダメだな
この自己評価が、
一番からだを固くします。
運動の目的は、
からだを緩めること。
自己否定で緊張を上乗せするのは、本末転倒。
⑤ 家族にとっても、ちゃんとやらない方がいい
ママが無理をすると、
・表情が硬くなる
・余裕がなくなる
・疲れが蓄積する
それを、
家族は一番敏感に感じ取ります。
「今日はこれで十分」と言える家の方が、
家の空気は安定する。
「快」は、家族に伝染する
ママが少しラクになると、
不思議と家の空気も変わります。
・ママの声が少し優しくなる
・ママの反応がワントーン緩まる
・ママが不完全さを許せる
それは、ママがサボったからじゃない。
自分のからだに戻れたから。
運動の「快」は、
一番安全な形で、家族に広がっていきます。
なぜ「それでうまくいく」のか
からだは、
無理をすると、ちゃんと不快で知らせます。
でも、
ちょうどいい動きには、必ず「快」で返してくる。
そのサインを無視しないこと。
・今日はここまで
・今日はこれが気持ちいい
・今日は休む
それを許せるママは、
結果的に、長く元気でいられます。
最後に
運動は、
自分を追い込むためのものじゃなくていい。
自分を取り戻す時間。
ママが気持ちよくていい。
楽でいい。
短くていい。
それで、ちゃんとうまくいく。
──もし、ここまで読んで強烈なアレルギー反応が出た方がいたら。
そのときは、僕と一緒にストイックなトレーニングをしましょう。
そういう人も、ちゃんと必要です。





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